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  • シャツ。チノパン。ニット。ウエスタン。
    派手なスポーツウェア。高級なスーツ。
    全部、Ralph Laurenです。


    ここまで方向が違えば、
    普通は別々のブランドになりそうです。


    それでも、なぜ全部が「Ralph Lauren」
    として成立するのでしょうか。


    その答えをたどっていくと、
    古着屋に並ぶ普通のシャツやチノパンまで、
    少し違って見えてきます。

  • 最初の商品は、
    ポロシャツではありません


    Ralph Laurenの始まりは1967年です。
    最初の商品は、ポロシャツでも
    オックスフォードシャツでもありません。


    👔 ネクタイでした。
    当時は細身のネクタイが主流。


    Ralph Laurenが作ったのは、それとは逆の、
    幅が広く存在感のあるネクタイです。


    そして、そのネクタイにつけた名前が
    「Polo」でした。

    Ralph Laurenを代表する
    Polo Shirtが登場するのは1972年。


    「Polo」という名前の方が、
    ポロシャツより5年早く存在しています。

  • つまり、ポロシャツを作ったから
    Poloになったわけではありません。

  • ではなぜ「Polo」だったのか


    Poloは、馬に乗って行うスポーツです。
    ただ、「上流階級っぽいから」
    というだけではありません。


    Ralph Lauren本人はPoloという言葉に、
    スポーツ、競争、ロマンス、旅、
    そしてクラシックな服装といった
    イメージを重ねていました。


    🐎 Poloは、一つの競技というより、
    Ralph Laurenが憧れた人物像を表す名前でした。


    スポーツをする。旅をする。
    場面に合った服を着る。それでいて品がある。


    だから後のRalph Laurenには、
    ポロだけでなく、テニス、ゴルフ、
    スキー、ヨット、陸上競技まで登場します。

  • 一本のネクタイから、
    なぜ服全体へ広がったのか


    幅の広いネクタイには、
    それに合う襟のシャツが必要です。


    そのシャツを着るなら、
    それに合うジャケットが必要になります。


    ジャケットまで変われば、
    パンツも含めて全身を考えたくなります。


    1968年には、Poloはネクタイからシャツ、
    パンツ、ジャケット、スーツへ広がりました。


    Ralph Laurenはブランド初期に、
    自分が売っているものを
    「total feeling」と表現しています。


    一着の服ではなく、
    その服を着る人の全体像を作る。


    これが、Ralph Laurenを理解するときの
    大きな手がかりになります。

  • だから、同じブランドに
    全然違う服があります


    Ralph Laurenの服を一つのテイストで
    説明しようとすると、途中で無理が出ます。


    PreppyやIvy。WesternやAmericana。Sport。Outdoor。Luxury。Resort。

  • 服の形はかなり違います。

    共通しているのは、
    「その服を着る人が、どんな生活をしているか」
    まで考えていることです。


    1983年にはRalph Lauren Homeも始まりました。
    服だけでなく、その人が暮らす
    部屋まで作るようになります。


    だからラルフは、「ポロシャツのブランド」
    だけでは説明しきれません。


    服を通して、生活のイメージまで
    作ってきたブランドです。

  • Polo、RRL、Purple Label。
    何が違うのか


    Ralph Laurenには、いろいろな名前があります。
    全部を覚える必要はありません。


    まずは、この4つを見るとかなり整理できます。


    Polo Ralph Lauren

    古着屋でも特によく見かけるラルフです。

    シャツ、チノ、ニット、スウェット、ジャケットまで、Ralph Laurenの日常着を広く担当しています。
    90年代から現行までのレギュラー古着で出会うラルフにも、このPoloが多くあります。


    RRL

    1993年に始まった、デニム、ワーク、
    ミリタリー、ウエスタンを強く追求するブランドです。
    「高いPolo」というより、Ralph Lauren自身のヴィンテージアメリカンへの趣味を強く切り出した存在です。


    Purple Label

    RRLがアメリカの実用服へ向かうなら、Purple Labelはヨーロッパの高級テーラリングへ向かいます。
    スーツ、ジャケット、カシミヤなどを扱う、Ralph Laurenのラグジュアリーです。


    Polo Sport

    1992年に登場しました。原色。大きな文字。ナンバー。普通のPoloとはかなり違って見えます。
    ただ、その派手さにも理由があります。初期のPolo Sportでは、古い陸上競技の
    ユニフォームやオリンピックの図像などがデザインソースとして使われました。

    スポーツの世界を服へ持ち込んだ結果、
    普通のPoloとは違う見た目になったわけです。


    このほかにも、RLX、Polo Golf、
    Polo Jeans Co.、Polo Country、
    Rugby、CHAPSなどがあります。


    ここで一つずつ覚える必要はありません。


    Ralph Laurenは、
    誰にどんな服を届けるかによって、
    いくつもの入口を作ってきた。

    これを押さえておいてください。

  • 「Polo by Ralph Lauren」と
    「Polo Ralph Lauren」

  • 古着でよく見るのが、
    Polo by Ralph Lauren
    というタグです。


    現在は、Polo Ralph Lauren
    という表記が中心です。


    「Polo by Ralph Laurenは昔の別ライン」と
    思われることがありますが、
    そうではありません。


    長い間、特にメンズのPoloを
    表す名称として使われてきました。


    昔のRalph Laurenでは、
    メンズとレディースでブランド名の
    体系も分かれていました。


    メンズではPolo。
    女性向けでは
    Ralph Lauren CollectionやBlue Labelなど。


    その後、2010年代前半から半ばにかけて、
    メンズ、ウィメンズ、キッズを含む
    現在のPolo Ralph Laurenへ
    段階的に整理されていきました。

  • ところで、
    このポニーはいつからあるのか

  • 🐎 Polo Ponyが
    初めて登場したのは1971年です。


    しかも最初についたのは、
    メンズのポロシャツの胸ではありません。
    ウィメンズシャツの袖口でした。


    翌1972年にPolo Shirtが登場し、
    ポニーは胸へ移ります。

    現在では、色も大きさもさまざまです。
    もちろん、ポニーのないRalph Laurenもあります。


    ポニーはRalph Laurenの象徴ですが、
    ポニーだけがラルフではありません。

  • Polo Bearは、
    なぜ毎回違う服を着ているのか

  • 🧸 Polo Bearは1991年に登場しました。


    きっかけは、Ralph Lauren本人や家族の
    服装を再現したテディベアでした。

    でも、面白いのはその後です。
    ブレザーを着る。スキーをする。
    タキシードを着る。ウエスタンにもなる。


    Polo Bearには、決まった服装がありません。

  • Ralph Laurenが作ってきたさまざまな人物像を、
    一匹のBearですべて表現できます。


    だからBearを見ると、その時Ralph Laurenが
    どんな世界を描いているのかも見えてきます。

  • でも、古着屋で
    身近なのは普通のPoloです

  • ここまで、RRL。Purple Label。
    Polo Sport。Polo Bear。
    いろいろな話が出てきました。


    それでも、古着屋で
    よく見つかるのはもっと普通の服です。


    シャツ。チノパン。ニット。
    スウェット。ショーツ。90年代。00年代。
    いわゆるレギュラー古着です。


    Non-Staffで扱っているRalph Laurenも、
    中心にあるのはこうしたレギュラー古着です。

  • なぜ、古着屋には
    ラルフがこんなに多いのか

  • Ralph Laurenには、60年近い歴史があります。

    商品カテゴリーも広い。
    世界中で大量に販売されてきた。
    そして、その服が中古市場へ戻ってきます。


    だからラルフは、古着屋でもよく見つかります。
    では、たくさんあることは弱点なのでしょうか。


    むしろ、レギュラー古着では逆の面があります。
    同じネイビーでも色が違う。
    身幅が違う。着丈が違う。モデルが違う。
    状態も違う。値段も違う。


    🔍 大量にあるから、比較して選べます。


    「これしかないから買う」のではなく、
    たくさんある中から、自分が着たい一着を選べる。


    ラルフのレギュラー古着は、
    この買い方とかなり相性があいます。

  • 普通のラルフが、
    なぜ今も着られるのか

  • Ralph Laurenには、
    特別な服がたくさんあります。


    でも、日常で一番使う服は
    普通のシャツやチノかもしれません。


    オックスフォードシャツ。チノパン。
    コットンニット。Tシャツ。


    これらは、Ralph Laurenが
    発明した服ではありません。
    もともと長く存在してきた定番です。


    Ralph Laurenが得意としてきたのは、
    誰も見たことのない服を
    次々と発明することだけではありません。


    昔からある服を、
    自分が描く生活の中へ置き直すことです。


    だから20年前のシャツでも、
    今のデニムやスニーカーに合わせられます。

    古いから着られるのではありません。
    もともと長く使える服だから、今でも着られます。

  • レギュラー古着は、
    ヴィンテージの下ではありません


    古着では、年代が古い。数が少ない。
    USA製。珍しいディテールがある。

    そうした条件が価値として語られます。
    それも古着の楽しみです。


    ただ、日常着には別の物差しがあります。
    何度着るか。何と合わせられるか。
    サイズが合うか。状態はどうか。
    洗ったあとも、また着たいか。
    希少ではなくても、何度も使える。


    👕 Ralph Laurenのレギュラー古着は、
    「特別だから買う」だけではなく、
    「普通に使えるから買う」が成立する古着です。


    だからNon-Staffでも、
    商品を見るときに年代や希少性だけを
    基準にはしていません。


    色。形。実寸。生地。状態。
    今、普通に着たいと思えるか。
    そこまで含めて、一着ずつ見ています。

  • 最後に

  • これらは何も知らなければ、
    「Ralph Laurenのチノパンたち」です。


    それでも十分です。でも少し知ったあとなら、
    タグを見る。モデルを見る。実寸を見る。
    年代の手がかりを見る。


    でも最後に選ぶ理由は、
    もっと単純でいいと思います。


    この色が好きか。この形を着たいか。
    その判断をしやすくするために、
    古着屋側にできることがあります。


    実寸を測る。状態を見る。
    モデルやシルエットを確認する。


    同じように見える服でも、一着ずつ分けて見る。


    Non-Staffでは、
    そこまでを店側の仕事だと考えています。


    あとは、好きな一着を選んでください。

    最初に見た「よくあるラルフ」が、
    少し違って見えたなら。
    実際の服を見てみてください。